Monday, January 14, 2013

Chapter 02

Arch Linux でGUI デスクトップ環境を作る

Arch Linux にGnome3.6 を導入し、日本語環境を構築したときのメモ

ハードウェア環境

  • MB: 785GM-E65
  • CPU: AMD Athlon(tm) II X4 615e Processor
  • Memory: 12GiB
  • VGA: Caicos [Radeon HD 6450]
  • SSD: ADATA SX900(238GiB)
  • Network: Ethernet
  • US Keyboard

●はじめに

先回でArch Linux をインストールし、基本的な設定をし終えました。
今回の作業はその続きからとなります。
インストール作業は、sudo 権限を持つ一般ユーザーで行うことにします。
コマンドラインは文字色、ファイル内のテキストは文字色で表記しています。

●X Window System のインストール

# sudo pacman -S xorg-server xorg-xinit xorg-server-utils

●mesa パッケージ(3Dライブラリ)のインストール

# sudo pacman -S mesa

●グラフィックドライバのインストール

ATIドライバのオープンソース版を導入することにします。

# sudo pacman -S xf86-video-ati

●GNOMEのセットアップ

# sudo pacman -S gnome ...gnome パッケージのインストール

# sudo pacman -S gdm ...gdm パッケージをインストール

# systemctl enable gdm.service ...gdm を有効にする

●GUI化完了

再起動するとGUIのログイン画面になります。
グラフィックドライバがちゃんと動いてるかどうか確認したい場合は、
mesa-demos パッケージをインストールし、
glxinfo コマンドやglxgear コマンドを試します。

●日本語フォントのインストール

フリーのオープンタイプフォントである、IPAフォントを導入します。
AUR(otf-ipafont) からtarball ファイルをダウンロードし、
適当な作業用フォルダに解凍します。

# tar xzvf otf-ipafont.tar.gz

解凍されたフォルダに移動し、PKGBUILD ファイルがあることを確認したら
パッケージビルドを行います。
-s オプションを付けると、依存ファイルもまとめてインストールできます。
-i オプションを付けると、パッケージ完成後、そのままインストールに移ります。

# sudo makepkg -s -i

メニューバーから、System Settings > Region & Language を選択し、
GNOMEの表示言語を設定します。

●日本語入力システムのインストール

GNOME3.6 は標準でIbus を統合していますが、
選択できる日本語入力が「かな入力」しかなかったので、
Google 日本語入力のオープンソース版である、mozc をインストールします。

/etc/pacman.conf ファイルを開き、下記を追加します。

[pnsft-pur] Server = http://downloads.sourceforge.net/project/pnsft-aur/pur/$arch

パッケージデータベースを更新します。

# sudo pacman -Syy

mozc サーバとibus-mozc モジュールをインストールします。

# sudo pacman -S mozc ibus-mozc


セットアップします。

# ibus-setup


~/.xprofile ファイルを作成し、下記を追加します。


xport GTK_IM_MODULE=ibus
export XMODIFIERS=@im=ibus
export QT_IM_MODULE=ibus
ibus-daemon -drx



ただし、ここでインストールしたモジュールと、
GNOME に統合されている言語設定モジュールはそれぞれ独立しており、

System Settings > Region & Language > Input Sources
にはmozc が登録されていません。
設定は ibus-Preferences から行うこととなります。

また、メニューバーにアイコンが表示されないという問題があります。

とはいえ使用上の不便は感じられないので、
この問題については、GNOME のバグフィックスか仕様変更を待つことにします。

★おわり

次回は、Android 開発環境を構築します。